仕事と雇用の社会学研究会発足にあたって


 少子高齢化や経済のグローバル化などの進展に伴い、労働需給の両面で構造的な大きな変化が生じており、それは仕事や雇用のあり方に多くの課題をもたらしています。

 不安定雇用、処遇や能力開発機会の格差、高齢者の雇用機会、女性のキャリア継続、外国人労働者、ワーク・ライフ・バランス、人材活用の多元化、派遣・請負など間接雇用、スキルの2 極化などはそうした変化に伴う課題の例です。

 このような状況を反映して、仕事と雇用への関心が研究者や政策担当者だけでなく、働く人々の間でも高まっています。仕事や雇用に生じている課題の内実を正確に理解し、対処していくためには、労働法、労働経済学、経営学、心理学、社会学といった複数の学問による学際的な研究交流が必要なのはいうまでもありません。

 しかしその前提として、各学問分野には、それぞれのディシプリンに固有の理論や方法の練磨が求められ、このことは仕事や雇用を研究対象とする産業社会学や労働社会学により当てはまります。

 こうしたディシプリンの練磨にとって欠かせないのは、従来の産業社会学や労働社会学の研究方法や研究成果を継承しつつ、現代の仕事と雇用の世界で生じている新しい問題群に接近し、理論的・実証的さらには実践的・政策的にも含意に富んだ新しい知見を着実に蓄積していくことだと考えます。

 このような社会学的研究の蓄積は、仕事と雇用に関わる現在の課題に対して、他の学問分野とは異なる、固有かつ重要な貢献を果たすと考えます。

 我々は、こうした趣旨を賛同する研究者に広く呼び掛け、仕事と雇用に関する社会学的研究の深化をめざす研究会を設置します。


発起人
佐藤博樹(東京大学)、佐藤厚(法政大学)、上林千恵子(法政大学)、佐野嘉秀(法政大学)

2011 年10 月1 日

お問い合わせ

本ホームページに関するお問い合わせは、津崎克彦(四天王寺大学) ktsuzaki◎gmail.com(◎を@に変えてください)までお願いします。

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